安心して暮らすために、知っておきたい住まいの防犯対策 2017年 10月 31日
一戸建ての暮らしは、マンションなどの集合住宅とは少し勝手が異なります。防犯対策もそのひとつ。家を建てるために、土地勘のない地域へ引っ越す方もいらっしゃると思いますが、防犯に配慮された住まいなら、安心して新居での暮らしをスタートできますね。今回は、狙われにくく、侵入されにくい家づくりのポイントを、実体験を交えながらご紹介します!
住宅の侵入経路は半数以上が「窓」からです。
住宅侵入の窃盗には、留守の家に侵入する「空き巣」、夜間の就寝時に侵入する「忍込み」、在宅中の食事時などに気づかれないよう侵入する「居空き」などの種類があります。警視庁のデータによれば、侵入経路の約60%が「窓」から。家づくりの際は、「窓」の防犯対策が重要なポイントになると言えます。
1階居室の窓だけでなく、ベランダの窓からも侵入されています。2階だからといって窓の鍵を開けっぱなしにしないよう、気をつけましょう!玄関からの侵入も発生していますので、窓と玄関、両方に配慮が必要ですね。
空き巣の侵入手段は、6割以上がガラスを破って侵入しています。私も賃貸マンションに住んでいた時に空き巣にあった経験があり、ドライバーのような細長い工具で窓ガラスに穴をあけ、窓の鍵を工具で押し下げて鍵を開けられていました。空き巣の手口を考慮した窓への防犯対策をしっかり取りましょう。
空き巣に狙われやすい家は、周囲から侵入・逃走が目につきにくい家だと言われています。高い塀や生け垣などで囲まれた、隠れる場所が多い家、見通しの悪いバルコニーで2階に昇る足場のある家、留守であることがわかりやすい家など。狙われやすい家の特徴を逆手に取れば、安心して暮らせる家をつくることができますね。
狙われにくい・侵入されにくい家づくりのポイント
しっかり防犯対策が考えられた家を建てて、安心して暮らしたいものですね。窓と玄関はもちろん、外構のつくり方もポイントになります。また、建物だけでなく、地域コミュニティの防犯意識など、ご近所とのコミュニケーションが防犯につながると言われています。以下に、狙われにくい・侵入されにくい家をつくるための、具体的な防犯対策をご紹介します!
窓の防犯対策
窓からの侵入を防ぐため、窓ガラスにフィルムを貼って割れにくくした「防犯ガラス」を用いる方法があります。また、ツーロックサッシや市販の補助錠を使って鍵を2つにし、侵入までの時間を長くすれば、侵入を諦めさせる効果があります。外出時は鍵の閉め忘れにも注意しましょう。通りに面している部屋なら、フィックス窓(開けられない窓)、人が通れないサイズの窓、天窓など、侵入できない窓を選ぶのも良いでしょう。
※写真はイメージです。
玄関の防犯対策
鍵を使わずにドアをあける「ピッキング」という手口が有名ですね。ピッキングされにくい鍵を選ぶことが大切です。玄関も、鍵を2つつけて侵入までの時間を稼ぐことで、諦めさせることができます。また、暗くなると自動で点灯する玄関灯や、センサー付きの玄関灯など「光」でも撃退が可能です。地域によっては「近くへ行くなら玄関の鍵を閉めない」という方がいらっしゃるかもしれませんが、わずかなスキを狙った窃盗事件もあるため、気をつけましょう。
※写真はイメージです。
外構の防犯対策
塀や生け垣などで囲うのではなく、オープンな外構にすることで隠れる場所を減らしましょう。玄関や窓、バルコニーが周囲から見えやすい家は、狙われにくくなります。ただし、見通しが良くてもシーツやバスタオルなど大きな洗濯物を干しっぱなしにすると、洗濯物に隠れて侵入される可能性がありますので、注意が必要です(実体験)。
※写真はイメージです
外構や玄関などに「防犯カメラ」を設置すると、侵入の抑止効果が高まります。特に、2階リビングにしたいけれど1階の様子がわからなくて不安、という方でも安心です。
※写真はイメージです
家の周りに「防犯砂利」を敷くという方法もあります。砂利の上を歩くと大きな音が出るため、不審者の侵入に気づきやすくなる効果が。防犯意識の高さをアピールすることもでき、狙われにくい家になります。
地域の防犯対策
地域の人が顔見知りだと、不審者に気づきやすくなりますよね。オープンな外構なら、挨拶などご近所とのコミュニケーションが取りやすく、見通しが良いため空き巣などの抑止力にも。コミュニティが形成されていると、地域でお子様を見守ることもできるため、子育て世代には心強い環境ですね。
いかがでしたか?地域のコミュニケーションも防犯につながることがわかりました。家づくりとは、建物だけでなく、暮らしやコミュニティも創っていくものだなとあらためて感じました。もちろん、窓や玄関などの防犯対策もしっかりチェックして、安心して暮らせる家を建ててくださいね!