分譲地のメリット・デメリットを知って納得のいく土地を選びましょう! 2016年 08月 26日
家づくりのために「まず土地を探す」という方は多いのではないでしょうか。しかし、住みたい場所で予算に合う土地を見つけることは、特に人気の高い地域ではなかなか難しいのが現状です。そんな中でも不動産会社やハウスメーカー、工務店などが販売する「分譲地」は、希望の土地を見つけやすい方法のひとつ。今回は、「分譲地」のメリット・デメリットをまとめましたので、ぜひ土地選びに役立ててください!
◆分譲地」と「売地」「宅地」の違いとは?◆
広告などに掲載されている土地は、「売地」「宅地」「分譲地」などと表記されていますが、違いをご存知でしょうか?用語の意味を理解して、不動産広告をチェックしましょう。
・ 売地
「販売されている土地」全般を指し、住宅用だけでなく建物が立てられない土地も含まれます。住宅用に販売される売地の中で「建築条件なし」は土地のみの販売を、「建築条件付売地」と表記されていた場合は、売主が指定する建築会社で家を建てることを条件に販売される土地を指します。
・ 宅地
一般的に「建物を建てるための土地」を指します。
売地や宅地は、建物が取り壊され整地されたもの(更地)や、まだ建物(上物)が残っているものなど形態は様々です。「建築条件付」でなければ土地のみを購入できるため、建築会社を自由に選ぶことができます。
・ 分譲地
不動産会社やハウスメーカー、工務店などが土地を購入し、住宅用地として土地を分割して販売するものが分譲地です。1区画だけの販売もあれば、数十〜数百区画など大規模なものもあります。
分譲地は区画によって価格や土地の状況に差があることも。人気の高い角地や日当たりのいい区画はすぐに売れてしまうことが多いようですが、敷地条件を上手に活かした設計をすることで、住み心地の良い家はつくれます。土地を選ぶ時には、可能であれば設計士さんにも相談してみましょう!
分譲地は、元々田畑や山林だった場所、大規模な建物の跡地などを、住宅を建てるために造成・区画整理して販売されます。まずはメリットを見てみましょう。
・ 住宅取得価格を抑えられる
分譲地は一定の規模で開発することでコストを抑えるため、手頃な価格で土地と家を手に入れることができます。地盤改良や水道・ガスなどのインフラが整っており、近隣とのトラブルの種になりやすい境界線が明確なので、初めて家を建てる方でも安心して購入できます。
・ 暮らしやすく美しい住環境
大規模な分譲地の場合はスーパーや学校など周辺環境が整備されることも多く、子育て世代が暮らしやすい環境が整っています。分譲地は「街づくり」を意識して作られますので、整然とした美しい街並みも魅力のひとつ。計画的な開発によって道路幅を広くできるため街並みにゆとりが生まれ、駐車もしやすく便利です。
・ 良質なコミュニティを形成しやすい
分譲地は子育て世代に人気が高く、入居時期も近いため、コミュニティを形成しやすいというメリットも。良質なコミュニティは地域防犯にもつながります。同じ年頃の子どもがいれば家族同士が自然に仲良くなりやすいですし、ご近所付き合いもお互いに新しいスタートですから、古くからある住宅街のように「コミュニティに馴染みにくい」「近所に子どもが少なく遊び相手がいない」というケースは少ないでしょう。
◆分譲地のデメリットとは?◆
子育て世代や初めて家を建てる人には多くのメリットがある分譲地ですが、気をつけたい点もあります。デメリットもしっかり考慮に入れた上で、納得のいく土地選びをしてください!
・ 建築条件が決まっていることが多い
分譲地の多くは、住宅を建てる業者が指定されています。建築会社によっては間取りや設備、部材などの規格が決まっていることも。自由に家を建てたい方は、どこまで希望を聞いてもらえるかを確認しておく必要があります。
・ 開発途中の分譲地は要注意
街全体を新しく開発するような大規模な分譲地では、学校や病院、ショッピングモールなどの周辺施設が後から建設されることがあります。住宅の分譲地がなかなか売れずに開発がストップする可能性もゼロではないため、よく吟味して購入しましょう。
・ 将来の高齢化が心配
同じ時期に同世代の家族が入居するため、年月が経つと分譲地全体が高齢化することを心配する方もいるようです。資産価値の高い街であれば、売却やリフォームなどで住民の新陳代謝が可能になります。長い目で見て検討することも大切です。
◆資産価値が保てる分譲地を選びましょう。◆
時が経つとともに魅力が深まり、子どもたちに住み継いでいける分譲地なら将来も安心できますね。土地の利便性だけに頼らず、街そのものが独自の価値を持つような資産価値の高い分譲地を選ぶポイントをご紹介します。
◆ 公園や植栽などの緑がある◆
魅力ある景観づくりをすることは、将来の資産価値を保つことにも繋がります。公園や花台、シンボルツリーなど街づくりに自然が取り入れられている分譲地がおすすめ。暮らす方とともに、豊かな緑が街を成熟させてくれます。
◆道路への配慮がある◆
住む人の暮らしを考えているかどうかは、道路への配慮にあらわれます。分譲地の道路は、直線にすれば区画整理の工事がしやすく、作る側にとってのメリットが大きいもの。しかし、道路をあえてカーブさせることで、画一的な街並みになりがちな分譲地に柔らかな表情を生み出せます。また、カーブの道では車がスピードを落とすため安全性が高まるという効果も。分譲地選びでは道路にも目を向けてみましょう。
◆外構に個性やゆとりがある◆
多くの家が立ち並ぶ分譲地は、外構への配慮が重要です。コンクリートの味気ない外構ではなく、街並みの統一感を保ちながら、一邸一邸の個性を表現してもらえるか。狭小地でも、石やレンガなどの自然素材や植栽を用いたゆとりある外構デザインができるか。建築会社が決まっている分譲地では、家づくりに対する考え方もしっかり確認しましょう。
いかがでしたか?暮らしやすく将来も安心できる家づくりのために「土地選び」は重要なポイントです。メリット・デメリットを把握して、後悔のない家づくりをしてください!