来場予約一覧 来場予約一覧

実例プラン集プレゼント 実例プラン集プレゼント

家づくりコラム~家づくり、暮らしのお役立ち情報~ Column

ご存じですか?「2022年から住宅ローン控除が13年に延長!」内容を詳しく解説! 2022年 09月 08日

政府の消費税増税以降の住宅購入における消費者の負担を減らす政策として、「住宅ローン控除」というものがあります。その「住宅ローン控除」がさらにお得に変更されたのをご存じでしょうか?これまで10年だった減税期間が、13年に延長され、内容も見直されました。この記事では、住宅ローン控除の概要や、以前と比べて何が変わったかを詳しく解説します。

「住宅ローン控除」とは?

「住宅ローン控除」とは、正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。

住宅ローンを利用して住宅を購入した際に、一定の割合の金額が入居時からある一定期間、所得税または住民税から控除される制度のことをいいます。

「住宅ローン減税」「住宅控除」などと呼ばれることがありますが、いずれもここで説明する「住宅借入金等特別控除」の意味で用いられています。 この記事では説明上、住宅ローン控除と表現してご説明します。

どんな場合が控除対象になるの?

対象となるのは、新築、中古を問わずほぼ全ての住宅が対象になります。一定期間以上のローンを利用し、自ら所有し居住するための住宅を新築・取得・増改築などをする方は控除を受けることができます。 また、土地購入に対しても控除対象です。例えば、先に土地を購入し、2年以内に新築で家を建てる場合も適用されます。

 去年までの住宅ローン控除との違いは?

住宅ローン控除は以前からある制度でしたが、2022年の税制改正で内容が変わりました。大きなポイントは以下の通りです。

【令和4年の住宅ローン控除改正後の主なメリット】

1.控除期間が10年から13年へ

新築の住宅を取得する場合には、控除期間が原則として10年から13年と、3年間延長されます。なお、中古住宅の場合は10年のままです。

2.借入限度額が住宅の性能・時期によって分かれる
3.入居時期は2025年まで延長

住宅ローン控除が適用になる入居時期は、特例を適用した場合で2022年12月末まででした。住宅ローン控除改正によって、2025年12月末までの入居であれば住宅ローン控除が受けられるようになります。

【ローン控除改正の主なデメリット】

1.控除率が1%から0.7%に引き下げ

もともとの控除率が1%から0.7%に引き下げられました。

2.所得制限の引き下げ

住宅ローン控除を利用できる方は「年間の合計所得3,000万円以下」と定められていましたが、改正により「2,000万円以下」に引き下げられました。一部の高所得者は、住宅ローン控除の対象外となります。

3.住民税からの控除額の上限が引き下げ

住宅ローン控除の控除額が所得税から控除しきれない場合は、住民税からも控除されます。

4.「その他の住宅」は住宅ローン控除が受けられなくなる

長期優良住宅、低炭素住宅ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅のいずれにも該当しない「その他の住宅」に2024年〜2025年にご入居する場合、2023年までに新築の建築確認を受けていないと住宅ローン控除を受けることができなくなります。

とはいえ、現在新築で建てられる住宅のほとんどが「省エネ基準適合住宅」に該当しています。環境や住む人の暮らしを考え、住宅会社が基本プランとして提案しているのが大半でしょう。念のため自分の家が該当するのかは確かめておきましょう。

ここで覚えておいていただきたいのが、今回の改正によって必ずしもすべての方の控除額が減るとは限りません。控除期間が13年間に延びることで、住宅ローンの借入額や所得税・住民税の金額によってはこれまでよりたくさん控除できるようになるケースもあります。

下図は、以前の住宅ローン控除と現在の控除を比較した表です。

住宅ローン控除 2021年と2022年度比較表(新築・中古住宅共通)

  • 控除率

控除率の引き下げは、超低金利時代が理由のひとつに挙げられます。2021年の段階で、変動金利の住宅ローンには0.5%前後の商品も見られました。これは、ローンの利息分よりも減税となる控除額の方が多くなる状態です。これを解消するために、控除率を引き下げたとされています。しかし控除率を引き下げられた現在でも実質ローンの利息全額をカバーするような購入ケースもあります。購入前の資金の相談の際などに営業担当に聞いてみると自身の控除額がわかりますよ。

  • 控除期間

2022年では13年に延長されました(2023年までに新築に入居する場合)。 【注意点】2024年以降は、借入限度額が引き下げられます。長期優良住宅・低炭素住宅で4,500万円、ZEH水準省エネ住宅で3,500万円、省エネ基準適合住宅で3,000万円です。借入限度額によって控除される税額が大きく変わりますので、購入時期を検討する材料に追加しておきましょう

入居日が2024年12月31日以降にならないよう、余裕をもって購入~入居までのスケジュールをしっかりと考えておくことが大切ですね。

  • ローン限度額

控除が適用されるローン限度額は、これまでは4,000万円(認定住宅などは5,000万円)でしたが、2022年度以降は住宅性能に応じて細かく分かれています。

住宅性能別 控除適用ローン限度額

【注意点】・一定の省エネ基準を満たさない「その他の一般住宅」を除き、これまでと同じまたはそれ以上の控除額。・省エネ基準を満たさない「その他の一般住宅」は、2024年度以降は上限額が0円(控除されない)

  • 所得要件
住宅ローン控除には、所得の上限額も定められています。 従来は、年間所得3,000万円以下だったのが、2022年には2,000万円以下に変更されました。
  • その他変更点

両親などから住宅取得の際に資金贈与をされる場合、非課税限度額が緩和される特例があります。従来の限度額は、省エネ住宅で1,500万円、そのほかの一般住宅は1,000万円でしたが、改正後は省エネ住宅が1,000万円、一般の住宅は500万円になりました。また、受贈者の年齢条件は従来の20歳以上から18歳以上に引き下げられています。

新築住宅・中古住宅ごとの変更点

新築や中古のみの変更点もあるのでいくつかご紹介します。

【新築のみ】床面積要件が緩和:建物の床面積が50㎡以上から、40㎡以上50㎡未満の小さな住宅も適用されました。ただし2023年末までに建築確認を受けること、年間所得が1,000万円以下という制限があります。

【中古のみ】築年数要件が緩和:これまで一定の築年数要件を満たさない中古住宅は、既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書か耐震基準適合証明書(既存住宅性能評価書)の提出が求められました。

しかし2022年からは、1982年以降の新耐震基準に適合する建物は証明書がなくても適用されるようになりました。該当物件を購入される方は証明書取得の手間が省けます。

 

【中古のみ】認定住宅にZEHと省エネ基準が含まれる

中古住宅は大きく「認定住宅(長期優良認定住宅、認定低炭素住宅など)」と「その他の一般住宅」に分けられ、従来はZEHや省エネ基準の家は「その他の一般住宅」に分類されました。

2022年改正では、ZEHや省エネ基準の家は「認定住宅」に分類されます。

この変更により、ZEHや省エネ基準の中古住宅を購入された方の最大控除額は、従来の年額20万円(トータル200万円)から、改正後は年額21万円(最大210万円)に増えることになります。

住宅ローン控除で実際どれくらいお得になるの?

 

では実際に新築の住宅を購入するとして、住宅ローン控除のシミュレーション表をみてみましょう。

■住宅ローン 控除額計算結果

限度額40万円/年の場合の控除額合計:4,995,022円

〈試算条件〉 ・家族構成 30代夫婦(夫・妻共に会社員)+未就学の子ども2人 ・夫の年収500万円 ・長期優良住宅ではない5000万円の物件を購入(2022年12月入居予定) ・ローン借入内訳は建物2000万円、土地3000万円(ともに税抜価格) ・住宅ローンは返済期間35年(ボーナス返済なし) ・借入金利0.5%(変動金利・元利均等返済)で借入※控除期間は金利変動がないものとする。 ・住宅ローンの債務者は夫のみ ・所得控除は基礎控除・社会保険料控除のみ ・住民税は一律33万円および調整控除は考慮しない

※住宅ローン控除の上限は年40万円まで ※各年、支払った所得税額が上限となります

上記の表のように、初年度から8年目までは年間40万円の控除をうけることができます。ローン残高により控除額が変わるため、9年目以降は少しずつ控除額は減っていきます。また、長期優良住宅の場合は住宅ローン控除の上限が年間50万円になります。事前に控除に関する情報を把握したうえで、計画的に進めていきましょう。

住宅ローン控除に関する手続きについて

 

住宅ローン控除を受ける最初の年には確定申告が必要で、入居年の翌年1月(還付のみの場合)から確定申告ができます。翌年以降は会社員の方なら年末調整により減税を受けることができ、以下を添付して会社に申告します。

  • 銀行からの借入金の残高証明書
  • 税務署から最初に申告をした年に交付される(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

所得税の減税分の還付は、確定申告年は確定申告後から1ヵ月程度で銀行に直接振り込みされます。翌年以降の年末調整時は、年末の給与と一緒に減税額が振り込まれます。住民税の減税分は、申告した年の6月以降にかかる住民税から減税されることになります。

なお、2023年1月1日以降に居住された場合には、銀行に対して「住宅ローン控除申請書」を提出し、銀行が直接税務署に残高等の証明をするので、借入金の残高証明書や最初の申告時に必要な新築工事請負契約書の写しなどの添付が不要になります。

確定申告が必要なのは初年度のみです。

2年目以降は年末調整で処理ができるため、初年度に比べると手間はほとんどかかりません。なお、ご自宅を買ったのに住宅ローン控除の適用を受けていない場合も、5年間さかのぼって適用を受けることができます。気づいたらすぐにお住まいの管轄内にある税務署へ相談しましょう。

現在の住宅ローン控除は、どんな方にとってお得?

控除割合が下がって、損した気持ちになる方も多い改正ではありますが、実際は一般的な収入の世帯にとっては変化がないか、お得になる人が多い改正とも言えます。

配偶者や扶養対象者がいる世帯にとっては、配偶者控除・扶養控除等各種控除のおかげで、そもそもの納付税額が少なく、改正前の規定では多くの控除対象金額が切り捨てられてしまい、せっかくの税額控除を使い切れていない方も多かったのです。

一般的な世帯収入の方は、今回の改正によって、毎年の上限額が下がるため切り捨てられる金額が少なくなる一方、控除できる期間が長くなるためお得になる場合があります。

 

さいごに

 

現在の制度も今後、社会情勢に伴い内容は見直されていくことが予測されます。

住宅ローン控除は、ローンの返済にともなう家計への負担を減らし、国内経済を活性化させるための制度です。内容を知り上手に活用して、新しい暮らしづくりにお役立てください。

 

当社では、住宅ローン控除をはじめ、建築資金に関するご相談も随時承っております。ご不明な点も担当者が詳しくご説明いたします。お気軽にお問い合わせください。

 

◎ご相談窓口…フリーダイヤル0120-62-5588(9:00~17:00)

お問い合わせフォーム

一覧に戻る