家の中を快適に整えてくれるエアコンは、現代の暮らしでは欠かせない家電のひとつとなりました。エアコンの機能を効率的に発揮させるには、配置場所がポイントとなります。家を建てた後に、想定していた場所にエアコンが配置できずに後悔することのないよう、ある程度間取りが決まったら、家具の配置とともにエアコンの位置をしっかり考えておきましょう。
エアコンの取り付け位置は間取りと一緒に考えよう
エアコンの設置は、配線やダクトの確保、壁の補強工事など、大掛かりな工事が必要になります。家の完成後にこうした設置工事をすると、住まいの性能が損なわれることも。適正な場所への設置は、冷暖房効率にもかかわります。新居で快適に暮らせるように、事前にエアコンの設置を想定しておきましょう。
木造住宅の場合は、鉄筋コンクリートのマンションよりも、エアコンの「畳数の目安」にゆとりを持って選びましょう。20畳以上の広いLDKなら、小型のエアコンを2台設置するという方法もあります。2台使いの場合、設置の手間はかかりますが、人がいない場所のエアコンを切っておくなどフレキシブルに対応できますし、L字型など、1台ではエアコンの風が届きにくい間取りでも、快適に過ごせます。
冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上に上がる性質があります。そのためエアコンの風は、冷房は上向き、暖房は下向きに吹き出して室内の空気を混ぜることで室温を調節しています。冷房・暖房どちらの場合でもエアコンの風が直接人に当たらないような場所を選びましょう。
温風は下向きに出ますので、エアコンの下に収納家具など背の高い障害物があると、暖かい風が遮られてしまいます。暖房効率を高め、床面の冷えを抑えるためにも、エアコンの下には家具を置かないことをおすすめします。
エアコンの風は前方に吹き出すため、エアコンを部屋の短辺の壁に取り付けた方が、風が広く行き渡ります。特に、LDKのような広い空間に取り付けるエアコンの位置にはご注意ください。風を左右に送るスウィング機能のついたエアコンなら、風が届く範囲が広がります。窓や収納との兼ね合いでエアコンを短辺に設置できない場合、そうした機能を持つエアコンを選ぶのもひとつの方法です。
室内の設置場所と合わせて考えておきたいのが室外機の置き場所です。エアコンの室外機が道路から丸見えになってしまうと、外観のデザインを損ねることにもなりかねません。間取りに合わせて事前に室外機置場を検討しておくことが大切です。室外機の周りに熱がこもると冷房効率が下がりますので、できるだけ風通しのよい場所がよいでしょう。
エアコンを設置する場所には、エアコン専用のコンセントとダクトが必要です。子供部屋など、入居後すぐにエアコンを設置する予定のない部屋でも、エアコンの設置を想定して、あらかじめ配線をしてダクトを確保しておきましょう。壁の補強が必要になる場合もあります。これらの工事を事前に済ませておけば、必要な時にすぐ設置できます。
寝室や子供部屋のエアコンの位置は、写真のようなクローゼットの折れ戸とぶつからないよう気をつけましょう。ベッドの枕元にエアコンの風が直接あたらないように、家具の配置も合わせて考えてください。
いかがでしたか?エアコンの位置ひとつで、住み心地が大きく左右されます。難しい問題ですが、経験のある我が社の設計士・インテリアコーディネーターにお任せ下さい。新居で快適に暮らすために、一緒に考えましょう!
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